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宮川努

· 学習院大学経済学部教授

Full speech

○参考人(宮川努君) 確かにおっしゃるとおりで、最近、労働分配率が若干下がってきているというのはあると思います。  これは、先ほどもちょっと実質賃金と生産性の関係を申し上げました。実質賃金と生産性の関係からいうと、最近ではある程度歩調を合わせていますけど、先ほどの吉川先生への御質問と絡めて言うと、やはり、円安による所得が海外へ流れていくということをやっぱりある程度防止しないといけないだろうというふうに思います。特に円安の場合、ガソリンとか石油とか、今はやむを得ない事情で上がる可能性はありますけれども、こうした生活の必需品の部分が非常に上がっていくと。  ですから、その中でのインフレということになりますと、労働分配率全体というよりも、むしろ生活に必要なお金、必需品みたいなものがむしろ上がっていって、そして消費の格差といいますか、所得の格差みたいなものが起きているんじゃないかという心配はされると思います。  ですから、むしろ政府がやるべきことというのは生活に必要な、いわゆる例えば値段なんですけど、私もまたさっきの本に書いたんですけれども、うな重の値段はずうっと上がってきているわけですけれども、ずうっと誰も問題にしなかったんですが、お米の値段が上がったときにみんな非常に騒ぎ出したと。ここが必需品と奢侈品との違いで、経済が良くなったとしても、もしかしたらそのインフレの中で必需品の値段が、必需品に対する支出が増えてしまうと。実際、エンゲル係数がかなり上がってきているわけなので、そういった部分の安定化というのは必要だと思っています。  労働分配率について直接お答えしていないのでちょっと申し訳ないんですけれども、それは景気循環の曲面で、むしろコロナ禍のときは労働分配率むちゃくちゃ上がっていたわけで、それから見ると下がってくるということは若干あると思います。  以上です。

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