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天野馨南子

· 株式会社ニッセイ基礎研究所生活研究部人口動態シニアリサーチャー

Full speech

○参考人(天野馨南子君) 先ほどの人口移動のお話で気付いていただけたと思うんですけれども、例えば合計特殊出生率が非常に低くても子供が減っていない国というのがありますよね、カナダとか。移民を入れると一・四から一・三まで下がりましたけれども、これ移民の女性をどんどんどんどん入れているからなんですよね。二十代女性の未婚割合が高くなります、横滑りで。  ということなので、カナダでも、ただ一・三でキープされているという、あれだけ、今二五%以上が移民ですよね。それから、オーストラリアだともう三割以上が移民の方というような状況になっていますけれども、やっぱり一・三というところが、これは私の論文というわけではなくて、人口学をやってきた方の今までの歴史的研究でですよ、一・三というのがいわゆる人口回復ができる最低水準ということで出ております。  それで、移民がたくさん入ってきていないような国は、結局移民の女性が産んでくださる、東京都みたいな感じですね、産んでくださるわけじゃないじゃないですか。どんどんどんどん出ていっちゃうことで高止まりしているというところがあるので、一・五ということが書かれているものがあるというような状況です。  ですので、この一・五ということは、全体で見たときに、大体七割以上の方が次の世代で産まれていくみたいなイメージになっているので、一番この一・五とか一・三というより大事なのは、人口構造上、このシルバー民主主義、中高年民主主義が進んでしまうと、先ほどから私もちょっと危惧しているんですが、非常に年寄り、介護、医療どうすんねんという、皆さんから来ているじゃないですか。日本、今までこれで来たわけですよ。都市も、だから、人口が多い方に政治家さんの目が向くんですよ、だって得票源ですから。  これが政治における出生率のわなと言われているものです。超低出生率、ローエスト・ロー・ファータリティーのトラップと言われているもので、これ以上、出生率が下がった場合に、政治的に若い方たちの方に目が向かないんです。もう五十年前、三十年前の若者たちの意見に沿った政治が優先されるために人口回復が難しくなるというこの論理に気が付いていただければというふうに思います。

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